ロシアの対衛星ミサイル攻撃実験で発生した宇宙ごみ(デブリ)は、ここにきて広がりをみせつつある民間宇宙産業に新たな問題をもたらしている。足元では、新たな衛星の打ち上げや宇宙ステーションの建設、民間宇宙飛行士の参入を巡り、企業や投資家が巨額の資金を投じている。政府当局者によると、デブリが衛星などに衝突することで、宇宙開発が阻害され、必要な機器が破壊されることもあり得る。アキシオム・スペース(米ヒューストン)のマイケル・サフレディニ最高経営責任者(CEO)は、ミサイル実験で発生したデブリのうち、大きいものは特定できるとし、小さめの破片の一部はいずれ劣化するとの見方を示す。ただ、すべてが消える、または監視できるわけではないという。同社は民間の宇宙飛行士を現行の宇宙ステーションまで輸送するためのサービスを手掛けており、独自の施設も開発している。