自分自身から一日をはじめる
この「孤独の時間」を保つルーティンがあることで、僕は一日を“自分”から始めることができます。
誰かからの連絡に対応したり、要望を聞いたりするのは、その後です。
まず、自分の顔を見つめ、心に問いかけ、夜明けの風景を眺めながら、「今の中に在る自分」を感じることが最優先。
心と頭をすっきりとクリアな状態に整えてから、その日のスケジュールをチェックし、必要な連絡のために電話をかけます。
電話で伝える内容は、たいてい何かを始めるか、やめるかの決断です。
自分の“今の心”を見つめることで、感性が研ぎ澄まされ、迷いなく決断することもできるのです。
今日の心は、昨日の心の延長にあるわけではない。
やらなければならないこと、正しいことは、時と場所、集団によって変わるのです。
その変化を見間違えないように、毎朝欠かさず、丁寧に見つめる積み重ねを大切にしています。
(本原稿は、中野善壽著 『孤独からはじめよう』から一部抜粋・改変したものです)