――筆者のニコラス・エバースタット氏はアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所の政治経済学者 ***  韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の政権内の太陽政策支持派は、何年にもわたって北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)氏に気を遣ってきたが、何の成果も手にしておらず、その間に文政権の終わりが近づいている。このため彼らは、朝鮮戦争の一方的な「終戦宣言」発表に向けた取り組みを強化している。これは、北朝鮮側の意向がどうであれ朝鮮戦争の正式の終結を主張するという、外交ショーの色彩を帯びた動きだ。文政権の目標は、そこに米国を引き入れることだ。