対中戦略で最前線のグアム、見直される重要性米軍は巡航ミサイルに反撃するための選択肢の一つとして、対空防衛システム「アイアンドーム」をグアムで試験運用した ANTHONY HENRI OFTANA FOR THE WALL STREET JOURNAL

 密生したジャングルを切り開いて整備された道路とともに、およそ70年ぶりとなる新たな海兵隊基地が誕生しつつある。外周に設置されたレーザーワイヤの後方では、都市型戦闘や実弾射撃に備えた訓練場の建設が進む。

 グアムの「キャンプ・ブラズ海兵隊基地」は、来年初頭に予定されている式典で正式運用を開始する予定だ。米本土から遠く離れた太平洋に浮かぶ前哨基地グアムが、米軍の戦略において欠かせない重要な存在になっていることを改めて印象づける。背景には、米軍がアジア重視へと軸足を移すとともに、中国との緊張が高まっていることがある。

 台湾有事を含め、太平洋で衝突が起きた場合に米国が関与することになれば、グアムは爆撃機や潜水艦、兵士を配備する主要拠点になると米軍関係者は話す。グアムにはすでに空軍・海軍が駐留している。