それは実際、客数減という形で業績面でも表れていました。
ですが、顧客や現場の視点を商品開発に反映したことで、オペレーションがスムーズになりました。
また、新商品の目的を明確にしたことで、商品開発が狙い通りにいったかどうか、きちんと検証でき、いわゆるPDCAがしっかりと回るようになりました。
こうした組織改編の成果の一つが、昨年5月に発売したグリーンバーガーです。
無理せず健康でありたいという新しい食のスタイルが広がる中、原材料に動物性食材と五葷(ごくん)といわれる臭いの強い野菜(ネギ、ラッキョウ、ニラ、ニンニク、タマネギ)を使わず、おいしさを追求した商品で、結果的に、健康志向の人に限らず、幅広いお客様に支持されています。
ただし、マーケットインの視点での商品開発ばかりになってしまうのも正しいとは思っていません。
モスバーガー、テリヤキバーガー、ライスバーガーなどは全て創業者がトップだった時代に開発したもので、それらは先述の通り、どちらかといえばプロダクトアウトで生まれたものです。しかし、こうした商品によって顧客から「モスはやっぱりおいしいし、面白いことやるよね」っていうようなイメージを持っていただいていると思います。
時代背景や経営の環境にもよりますが、こうした従来にない新しい商品を作ろうという志を持った社員を育てるとともに、そうした人たちが存分に活躍できる組織も検討したいと考えています。たとえば「マーケティングも何も無視して、自分が考える商品を思い切ってやってみました」みたいな、チャレンジングな商品があってもいいのではないかと思っています。
それと直接つながるわけではないですが、当社では21年から「Challenging 01(チャレンジングセロワン)」という取り組みを始めました。社内で「こういうことをやってみたい」というアイデアがあれば提案して取り組むことができる、社内ベンチャー的な制度です。
後述しますが、当社は今後50年の成長に向けて、国内外のモスバーガー事業のみならず、さらに事業領域を広げていこうと考えています。すでにモスというブランドを活用した物販なども行っていますが、いずれにせよ、成長事業の芽をしっかりと作る環境を整備するための一つが、この「Challenging 01」制度でもあるのです。



