日本発祥のハンバーガーチェーン「モスバーガー」を展開するモスフードサービスが好調だ。コロナ禍で外食各社が苦境に陥る中、同社の既存店売上高は2019年8月以降、今年10月まで27カ月連続で前年同期比プラスとなった。かつて若者の「モス離れ」に加え、食中毒事故で創業来の危機に陥った同社は、いかにして復活を遂げたのか。中村栄輔社長が全2回のインタビューで語った(第2回も同日公開)。(インタビュー・構成/ダイヤモンド編集部 松本裕樹)
コロナ禍で好業績を
維持する二つの理由
長引くコロナ禍において、昨年度の当社の業績は増収増益となり、足元の業績もおおむね好調を維持しています。
外出自粛や営業時間の短縮などにより、外食業界の経営環境が厳しい中、なぜ当社がこのような業績を上げることができたかというと、その一つとして、テークアウトという販売形態を持っていたことが挙げられると思います。
コロナが感染拡大する中で、テークアウトに注力し始めた企業も少なくありませんが、もともとテークアウトをやっていた企業に追い付くのはなかなか難しいでしょう。