川端克宜・アース製薬代表取締役社長川端克宜・アース製薬代表取締役社長 Photo by Michio Nakagawa

アース製薬といえば、「ごきぶりホイホイ」「アースノーマット」などの虫ケア用品(殺虫剤・防虫剤)で知られる。だが、オーラルケアの「モンダミン」、入浴剤の「バスロマン」などの他、グループ企業では入浴剤の「バスクリン」、防虫剤の「ミセスロイド」、保冷枕の「アイスノン」など、数多くの日用品を展開。今や虫ケア用品の売り上げは全体の3割にすぎない。川端克宜社長は2014年に42歳で社長就任した後、約8年間でどのような改革を行い、業績を拡大したのか。全2回のインタビューで語った(第2回も同日公開)。(インタビュー・構成/ダイヤモンド編集部 松本裕樹)

過去最高業績を
達成した2つの要因

 当社の2020年12月期の業績は売上高、当期純利益ともに過去最高を更新し、21年12月期はさらにそれを上回る見込みです。

 その理由は大きく2つあります。

 一つ目は新型コロナの感染拡大という外部環境です。

 当社は虫ケア用品(殺虫剤)や、入浴剤、オーラルケア用品、消臭芳香剤などの製造・販売を行っています。つまり、家で使うものが多いのです。そのため、外出自粛やリモートワークの普及により、家にいる時間が長くなったというのは、業績面でフォローの風となりました。