昨年は自動車メーカーにとって極めて異例な年だった。数十年にわたる過剰生産がもたらしたパターンを覆し、需要より供給の方が大きな問題になった。電気自動車(EV)の販売が伸びる中、この経験は覚えておく価値がある。米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は昨年、少なくとも1960年代以降で初めて、米国市場の販売台数で王座を譲った。同社は4日、2021年の納車台数が220万台になったと発表した。日本の大手トヨタの販売台数は230万台だった。こうした変化は、見かけほど歴史的なものではない。米国人は1970年代以降、米国の自動車ブランドが、より安価で信頼性の高い日本の自動車ブランドにシェアを奪われているという報道を聞き慣れてきた。ただ、今はそれだけで話が完結するわけではない。消費者は米国勢の得意とする軽トラックやスポーツタイプ多目的車(SUV)を求めるようになり、米国勢はここ10年、多かれ少なかれそれぞれに持ちこたえてきた。
デトロイト勢の供給難、EVで再燃も
トヨタは優れた供給網でGM抜き去る、次はEVに供給難の可能性
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