市場が解読困難なメッセージを発している。「世界の経済大国の先行きは結局のところ結びついているが、各国の金融政策は2022年に全く違ったものになる」というものだ。投資家が金利水準を占う際の指標となる2年物の米国債と英国債の利回りは足元でそれぞれ0.8%、0.7%となり、昨年9月の0.2%、0.1%から上昇したが、ユーロ圏と日本の2年債利回りは過去最低圏に張り付いている。これは英語圏とそれ以外の主要中央銀行の間に大きな溝ができつつあることの表れだ。米連邦準備制度理事会(FRB)、英イングランド銀行、カナダ銀行がインフレ高進への対応に前向きなのに対し、欧州中央銀行(ECB)と日本銀行は一時的なサプライチェーン(供給網)の目詰まりがインフレの原因との見方を崩していない。