中国は近年、世界の最先端の半導体メーカーに追いつくために何十億ドルもの資金をつぎ込んできた。無名の起業家(当時30代)らが主導した二つのファウンドリー(半導体受託製造)プロジェクトは、中国のこうした試みがいまだに成功していない理由を浮き彫りにしている。武漢市と済南市で行われた両プロジェクトは、半導体製造で数十年の経験を持つ業界リーダーの台湾積体電路製造(TSMC)とサムスン電子の製品に近いレベルの、複雑でより洗練された半導体の生産を目指していた。中国の当局はこの事業を支援するため何億ドルもの資金を投入した。しかし、計画が野心的すぎることがすぐに明らかになった。また、地元当局者らは、複雑な高性能半導体の製造がどれほど困難で高コストなのかについて過小評価していた。