米国では離職する労働者が記録的な数に上るが、中には仕事を辞めない理由を見つけた人もいる。このところ、上司に役割の変更や昇給の必要性を訴え、すぐに結果を得られたというケースが見られる。普通なら相手にされなかったり、直ちに却下されたりするような要求が、昇進や昇給につながったのだ。テイラー・プラットさん(37)は燃え尽き症候群だと感じたため、企業向けソフトウエア企業ザピアーのグループ製品マネジャーの職を辞した。その後、新たな管理職の仕事を提示され、燃え尽きの原因となった問題にきちんと対処することで合意したため、10月に復帰した。「会社は誠実に耳を傾けた。『ああ、そうか』と生返事をするだけではなかった」とプラットさんは言う。「私が復帰に向けた行動を取り、双方にとって適切な落としどころを見つけられるように配慮してくれた」