電気自動車(EV)シフトが進む中、米自動車メーカーの一部は販売業者から価格設定と販売の権限を奪おうとしている。顧客の購入体験をEV大手テスラが採用する直接販売モデルに近づけるためだ。フォード・モーターの幹部はこのほど、新たな販売システムの計画の概要をまとめた。それによると、販売業者には在庫を置かず、顧客は値引きなしの価格で車を工場に注文する。販売店の役割は残るが、車の引き渡しが主な仕事になる。ゼネラル・モーターズ(GM)は最近発売された電動ピックアップトラック「ハマー」の販売を巡って、「GMC」ブランドの販売業者にフォードと同様のガイドラインに従うよう求めている。広報担当者は、GMCのウェブサイトを通じた顧客の発注分だけを届けることで販売業者とは合意していると話した。
「テスラ式」EV直販、追随めざす米車大手
既存の自動車メーカーはネット受注と定価販売の拡大を望んでいるが、販売業者は自らの役割が脅威にさらされていると感じている
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