米電気自動車(EV)メーカーのテスラにとって欧州での生産強化はリスクを伴うが、欧州のライバル各社はテスラ以上のリスクをはらんでいる。テスラは22日、ドイツのオラフ・ショルツ首相の前で同国の工場で初めて生産された車を納品した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は開所式の参加者にダンスを披露した。テスラにとってここからが生産強化の第一歩となる。マスク氏は2018年の米カリフォルニア州フリーモント工場での「モデル3」生産を「生産地獄」だったと述べている。独ベルリン近郊の新工場はそれほどひどいことにはならないとみられる。カリフォルニア州での問題に対処してから、テスラはこの2年余り、上海工場での生産を増やしている。ドイツの工場は上海工場をモデルにしている。一方、テキサス州オースティン近郊の新工場でも生産を強化しているが、新技術の中でもとりわけ新型電池を扱っているため、より多くの問題が生じる可能性がある。
テスラ独工場、欧州EV市場で首位奪還のカギに
中国工場から車両を輸送する必要なく関税もかからず
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