米国では毎年、100万人を超える高校生が株式の銘柄選定ゲームを通じて投資について学んでいる。あなたに10代の子どもがいるなら、彼らはこの春、そうしたゲームをすることになるかもしれない。銘柄選定ゲームは刺激的で、投資に関心を持つきっかけになるというのが賛成派の意見だ。それなら自動車の運転教習も、信号無視をしてレンガの壁に突っ込むように子どもたちに教えて刺激的にすることもできる。それで生き残った人間がいいドライバーかもしれないという議論さえ成り立つ。もちろん私たちは若者に運転の仕方をそんなふうに教えてはいない。ところが投資や「金融リテラシー」に関しては、何百万人という若者がおもちゃのお金――借り入れで資金を増やし、さらに向こう見ずになることが多い――を使って値動きの荒い資産の短期売買を繰り返し、手に負えないリスクを取ることとはどういうことかを学んでいる。