日米金利差は今後も開く思惑強まり
連続指し値オペの日銀コメントが火に油

 ドル円上昇(円安・ドル高)の主因は、日米の金融政策格差だ。

 米国連邦準備制度理事会(FRB)は、3月15~16日の連邦公開市場委員会(FOMC)にて、政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標0.00~0.25%から0.25ポイント引き上げ、0.25~0.50%とすることを決定した。

 パウエルFRB議長はFOMC後の会見で、「経済は非常に堅調であり、タイトな労働市場と高インフレを背景に、FOMCはFF金利の目標レンジを継続的に引き上げることが適切と予想する」と、利上げ継続を明言。FRBが保有する資産の縮小についても、「早ければ次回5月の会合」と述べるなど、金融政策を引き締める姿勢を改めて示した。

 一方、日本銀行は、3月17日、18日の金融政策決定会合で、現行の金融緩和政策である「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の維持を決定。黒田総裁は会合後の会見で、4月以降の消費者物価指数(CPI)は2%程度の伸びとなる可能性があるとしながらも、大半が商品市況高に伴う輸入価格の上昇によるものだとし、金融引き締めは適切でないとの認識を示した。

 米国が金融引き締めを続ける一方で、日本は金融緩和を続けるのであれば、日米金利差は今後も開くとの思惑が強まり、自然と円安・ドル高の流れにつながる。

 そんな状況の中、日銀は3月28日午後、10年国債を0.25%で無制限に買い入れる指し値オペを一定期間行う「連続指し値オペ制度」を初めて発動。日銀金融市場局は、連続指し値オペについて、「本日の指し値オペ実施後も含めた長期金利の動きなどを踏まえ、引き続き10年物国債金利の操作目標を0%程度とする金融市場調節方針をしっかり実現するよう公表したものである」と火に油を注ぐコメントを発表し、ドル円が一気に125円を付ける足掛かりを築いた。

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