急激な円安が進んでいる
日米で金利差が拡大
日本はいま激しい円安に襲われている。今年になってから円安が進行していたが、9月下旬以降、それが異常と言えるほどに加速した。
9月23日には1ドル=110.3円だったが、10月22日で113.95円だ。
こうなるのは、アメリカの金利が上昇している半面で、日本の金利が低いままにとどまっているからだ。
10年国債の利回りを見ると、アメリカでは9月下旬以降、1.3%台から一時1.6%台に急上昇した(今年の1月から3月にも金利差拡大に伴って円安が進んだ)。
この状態が続くと、円安はここで止まらずさらに続く可能性が高い。
世界的に原材料価格が高騰
消費者物価上昇の実態は1%超える
円安は輸入物価を引き上げる。これに世界的な原材料価格の高騰、なかんずく原油価格の上昇が加わり、9月の輸入物価指数は対前年比31.3%の増加という異常な上昇になった。
この動きはすでに消費者物価に転嫁されつつある。ガソリン価格は10月初めで1リットル157円と昨年10月の130円の1.2倍になっている。