知られざる【邇邇芸命】と【木花開耶姫命】の組合せ

邇邇芸命】(ににぎのみこと)と【木花開耶姫命】(このはなさくやひめのみこと)は夫婦神です。

 未来の希望に燃えた、若く美しい神同士、天津神と国津神の大いなる結婚となります。

 太陽の化身の神の孫と山の総元締め神の娘。

 それは山に木々を増やし、清らかなる水を生み出し、命を育む美しい日本の自然となるのです。

 その恵みは里山に降りてきて、私たちの生活にも関わります。

 木花開耶姫命は、桜の花のごとくあまりに美しかったため、鬼すら心を奪われたそうで、鬼はその恋心を抑えられず、親である大山津見神(おおやまつみのかみ)に求婚をお願いしたといいます。

 そんな美しい姫が真剣に愛した邇邇芸命は、結婚して一晩で妊娠した木花開耶姫命に、他の神との関係を疑います。

 木花開耶姫命は邇邇芸命に信じてもらうべく、産屋に火をつけ、

「そこで無事子が産まれたらあなたの子という証明です」

 と産屋に籠ります。

 そこで無事に子どもを産みました。

 木花開耶姫命の覚悟を感じるエピソードです。

 この子の子孫こそ、神武天皇なのです。

【邇邇芸命】から【木花開耶姫命】を意識して見てみると、何が起こるでしょうか。