外の天候は暖かくなってきたが、米コインベース・グローバルは厳しい冬を迎えつつある。ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)が今月に急落する前から、コインベースでは既に1-3月期のプラットフォーム上の活動が大きく低迷していた。同社が10日発表した決算で明らかになった。月間取引ユーザー数は920万人と、10-12月期から200万人以上も減少した。取引高は前四半期比44%減となり、取引収入も56%減少。コインベースによると、4月も仮想通貨のボラティリティー(変動率)が低下し続け、2020年半ば以来の低水準となった。同社は4-6月期の月間取引ユーザーと取引高がさらに減るとの予想を示している。コインベースは長らく、暗号資産の活動が凍結状態になる時期が再来すると予想してきた。ブライアン・アームストロング最高経営責任者(CEO)は10日、決算発表後の電話会見で、これまで暗号資産のサイクルを何度も経験してきたが、今は熱狂的な動きに追いつこうと奔走するより、将来へ向けた足場作りに注力する機会が訪れていると語った。「皮肉なことだが、当社としてこれほど強気だったことはかつてない」