ジョー・バイデン米大統領は今週、就任後初のアジア訪問に出発する。対中問題はこれまで、ウクライナでの戦争の陰に隠れていたが、バイデン氏は中国への対抗という外交政策の最優先課題に再び焦点を当てようとしている。バイデン氏は19日からのアジア歴訪で、米国に対してアジア地域への関与拡大を望む同盟国の日本と韓国を訪問する。バイデン氏はまた、オーストラリアやインドとの連携を強化し、地域の貿易と投資を拡大するための経済構想を正式に発表する予定。だが、これに対する一部の同盟国や提携国による評価はまちまちだ。具体性に欠け、米国市場へのアクセス拡大にはつながらないとの指摘もある。しかし、アジア地域での緊張は高まっている。北朝鮮は大陸間弾道ミサイルなどの実験を活発化させており、核実験の準備を進めている可能性もある。バイデン氏と会談予定の韓国の新大統領、尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏は、米国との防衛関係を強化しようとしているが、そうした動きは北朝鮮や中国の怒りを買う可能性が高い。