1位は韓国系旅行会社
平均年収は300万円に届かず

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が低い会社ランキング【平均年齢30代・従業員100人未満】」を作成した。対象は、平均年齢が30代で、単体従業員数100人未満の上場企業。2020年4月期~21年3月期。順位は小数第2位以下を加味している。

 早速、ランキングを確認していこう。

 1位は、HANATOUR JAPANで、平均年収は291.0万円、平均年齢は31.7歳だった。同社は、韓国の大手旅行会社ハナツアーの日本法人で、訪日観光客(インバウンド)向けに旅行事業などを行っている。

 コロナ禍の影響を受け、20年12月期の売上高は前期比85.6%減の9.5億円で、営業損益は21.9億円の赤字、当期純損益も28.6億円の最終赤字となった。19年12月期の平均年収は293.1万円で、20年12月期は2.1万円減にとどめている。ただし、希望退職者の募集に伴い従業員数は激減しており、19年12月期は159人だったが、20年12月期は90人になっている。

 22年度から旅行需要の回復を見据え、営業を強化しているが、果たしてコロナ禍は終息に向かうのか。観光業界の期待と懸念がうずまいている。