韓国人の訪日ゴルフ愛写真はイメージです Photo:PIXTA

韓国のゴルフ場のプレー料金は
日本のバブル期並み

 韓国では5月10日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)新大統領が就任した。尹大統領がまず手がけたのが、日韓関係の修復だ。ちょうど日本側の外国人観光客受け入れ再開とマッチし、6月1日から日韓旅行が可能(観光ビザの発行)となった。

 この数年、コロナ禍で日本へ旅行できなかったことへの欲求不満があるのは、何も若者だけではない。むしろ、本当に待ち望んでいたのは、ゴルフ愛好家(中高年男性が中心)かもしれない。

 韓国ではゴルフ人気が上昇している。韓国メディアの毎日経済(1月8日付)によると、ゴルフウェアの売り上げが2020年に約5兆3000億ウォン(約5300億円)だったのが、21年は約5兆8000億ウォン(約5800億円)に増えた。また、韓国内のある名門クラブのゴルフ会員権が20億ウォン(2億円)を超えたという。

 実は、韓国のゴルフ場のプレー料金は、日本のバブル期並みだ。ソウル近郊のゴルフ場で、平日のラウンド料金は約25万ウォン(約2万5000円)前後。ここにキャディーもしくはカート代、飲食代が加われば30万ウォン(約3万円)はゆうに超える。週末には40万~50万ウォン(4万~5万円)以上にもなる。

 一方、日本には1万円以下でプレーできる格安ゴルフ場がたくさんある。格安といっても、決して安かろう・悪かろうではない。むしろ韓国よりも管理やサービスが行き届いている。特に日本人キャディーの接客は丁寧で気持ちがいいと大評判だ。

 コロナ禍になる前まで、2泊3日で1~2ラウンドし、ホテル代と飛行機代を合わせても、安い時なら30万ウォン(約3万円)ほどで日本に行けた。だから韓国内で高い金を払ってゴルフをするよりも、日本に飛んでラウンドし、訪問地のグルメを楽しむゴルフ旅行は、韓国では定番人気の海外旅行だった。

 筆者は日本出身の商社マンで、米国と中国への赴任を経て、今は韓国を拠点にしている。筆者が知る韓国人ゴルフ愛好家8人にヒアリングし、「また日本に行きたいか」「どんな旅行がしたいか」を聞いてみたところ、いろいろと興味深い話が満載だった。日本の観光関係者は参考にしてみてはいかがだろう。