仕事ができない人は「睡眠下手」かも…全ての働く人へ贈る快眠スキルとは睡眠がメンタル状態や幸福度に及ぼす影響は、食事や運動よりも強い。良い睡眠を取らないと損をする(写真はイメージです) Photo:PIXTA

レビュー

 睡眠不足だと仕事のパフォーマンスが落ちる――。おそらく誰もが実感していることだろう。睡眠不足は酩酊状態と似ているとされており、「6時間睡眠が2週間続くと、脳のパフォーマンスは1晩徹夜した時と同程度になる」という報告もあるほどだ。

『働くあなたの快眠地図』書影『働くあなたの快眠地図』 角谷リョウ著 フォレスト出版刊 1650円(税込)

 本書『働くあなたの快眠地図』では、仕事のパフォーマンスに加えて、睡眠とメンタル状態、幸福度、人間関係の相関関係が指摘されている。特に強調されているのは人間関係である。研究によると、睡眠不調だと、周りのメンバーの「関わりたい」度合いが急激に下がり、チームのエンゲージメントも低下するそうだ。確かに、睡眠不足でイライラしたり、憂鬱そうな顔をしたりしている人には話しかけにくく、円滑なコミュニケーションができるとは言いがたい。

 本書の著者はスリープコーチとして、計120社、累計6万5000人以上のビジネスパーソンの睡眠をサポートしてきた。もともとビジネスパーソンに筋トレを教えていたが、「働く人が一番困っているのは睡眠だ」と気づき、スリープコーチに転じたのだという。

 本書はそんな著者が、一生使える快眠スキルを伝授してくれる一冊である。仕事のパフォーマンスを上げるという観点から、起床後の1時間にすべきことや、夜の過ごし方、入浴と睡眠の関係などが解説されている。

 本書を読めば、よりいきいきと、生産的に働けるようになるだろう。(若旦那)