『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』が20万部を突破! 本書には東京大学教授の柳川範之氏「著者の知識が圧倒的」独立研究者の山口周氏「この本、とても面白いです」と推薦文を寄せ、ビジネスマンから大学生まで多くの人がSNSで勉強法を公開するなど、話題になっています。
この連載では、著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら

眠りたいのに眠れないときに試したい「心理学」を使った入眠法Photo: Adobe Stock

[質問]
 寝ないといけないのになかなか寝付けず、日中睡眠不足で困っています。どうやったらすぐに寝付けますか?

自己催眠を試してみてはいかがでしょう

[読書猿の回答]
 エリクソン夫人(精神科医のミルトン・エリクソンの妻であったエリザベス<ベティ>・ムーア・エリクソン)の自己催眠を紹介しましょう。簡単にできて即効性があります。

(1)自分が見ているもの(視覚体験)について、3つの文章をつくり自分に話しかける。
「……がみえている」「……がみえている」「……がみえている」

(2)自分が聞いているもの(聴覚体験)について、3つの文章をつくり自分に話しかける。
「……の音が聞こえてる」「……の音が聞こえてる」「……の音が聞こえてる」

(3)自分が触っているもの(触覚体験)について、3つの文章をつくり自分に話しかける。
「……に触れている」「……に触れている」「……に触れている」

(4)こんどは(1)~(3)を2つづつの文章でやってみる。

(5)さいごは(1)~(3)を1つずつの文章でやってみる。

 どこかの段階で自然に目を閉じるので、その際は(1)の視覚体験の描写は、飛ばしてもかまいません。多くの場合、最後の段階にまで至らず、続けられなくなります(眠ってしまう)。

 参考文献は『催眠誘導―エリクソン・メソード決定版』があります。