朝、起きるのがつらく、なかなか布団から出られないという人は多い。最近は、睡眠の状態を記録し、起きやすいベストのタイミングを見計らってアラームを鳴らしてくれるスマートフォンのアプリもあるが、果たして効果はあるのだろうか。上級睡眠健康指導士の加賀照虎氏に、気持ちの良い目覚めを助けてくれる機器や、使える睡眠系アプリを教えてもらった。(清談社 鶉野珠子)
スマホアプリだけでは
睡眠の分析は難しい
そもそも、人間の睡眠サイクルのなかで「起床しやすいタイミング」とはいつなのか。「快眠タイムズ」というサイトで、睡眠や寝具に関する情報を日々発信している上級睡眠健康指導士の加賀照虎氏は、こう説明する。
「睡眠の状態には、『レム睡眠』と『ノンレム睡眠』の2種類があります。レム睡眠とは、眠りが浅く、脳が起きているときのように活動している状態です。一方、ノンレム睡眠は4つのステージに分けられます。レム睡眠のときの脳波と似た浅い眠りのステージ1から順に、数字が大きくなるほど眠りも深くなります。つまり、最も眠りが浅いといわれているレム睡眠のときが、すっきり起きられるタイミングというわけです」(加賀氏、以下同)