米国のベンチャーキャピタル(VC)ファンドへの中国マネーの流入が続いている。政治や安全保障に絡むリスクが大きいにもかかわらず、シリコンバレーと中国の経済的なつながりは依然として強いようだ。投資家や政府関係者、先頃公表された報告書から分かった。米保守系シンクタンク、民主主義防衛財団(FDD)の報告書によると、中国の投資額は今年、およそ8億8000万ドル(約1300億円)に達する見通し。これは少なくともここ十数年で2番目に高い水準だという。2010年以降、中国の政府組織やファンド、民間の個人・企業から米VCに少なくとも40億ドル、米プライベート・エクイティ(PE)投資会社にはさらに35億ドル以上が流入していると報告書は指摘している。報告書は米VCに流れる不透明な中国マネーの動きを把握することを目的としている。