米ファストフード大手マクドナルドはシカゴを本拠地とし、本社と約400店舗を展開しているが、同社のクリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)は14日、同市における犯罪と社会の悪化について率直な警告を発した。同氏は「近ごろはどこに行っても、同じ問題に出くわす。『シカゴで何が起きているのか?』…われわれの都市が危機に陥っているという漠たる感覚がある」と話した。彼は正しい。
マクドナルドは2018年、本社を郊外からループと呼ばれる高架鉄道の環状線が走る市中心部に移転し、ケンプチンスキー氏は同社の市への経済貢献額を年間20億ドル(約2860億円)と見積もっている。しかし、無法状態が大きな打撃を与えている。同氏はシカゴ経済クラブで、「われわれの店に来れば、それ(無法状態)が毎日最も強く感じられる」と語った。また、「われわれの店では暴力犯罪が起きている。…店ではホームレスの問題を目にするし、薬物の過剰摂取が起きている」と続けた。