米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な金融引き締めを受け米ドルが上昇を続ける中、韓国ウォンは金融危機以来の安値に沈んでいる。一部のアナリストや投資家は、強いドルが一因となり、韓国などの国から資金が流出し市場が不安定化した1997~98年のアジア通貨危機と類似しているとして懸念を示している。ハンファ投資証券のチーフエコノミスト、キム・イルク氏は、韓国にとって「資金流出は深刻な問題だ」と指摘。さらに流出が続けば通貨や株式、また債券に新たな圧力がかかることになる。そうなれば、コモディティー(商品)の輸入コストはウォンベースで上昇し、企業にとっては資金調達の負担も高まることになると述べた。米ドルは19日の時点でウォンに対し、年初来で17%上昇。主要16通貨のバスケットに対するドルの価値を示すウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)ドル指数の約13%上昇を上回るペースとなっている。
投資家の韓国離れ加速、アジア通貨危機の再来懸念
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