米半導体大手クアルコムのアカシュ・パルキワラ最高財務責任者(CFO)は、スマートフォン(スマホ)の需要が減速する中、成長分野である自動車向け半導体事業にリソースをどれだけ配分するかが重要な課題だと述べた。携帯電話向け半導体を主力とするクアルコムはここ数四半期、自動車やインターネット接続デバイス向けも供給し、事業の多角化を進めている。この戦略は昨年11月にクリスティアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)が開始したものだ。その後、インフレ高進や景気の先行き不透明感が続く中、スマホの需要が減少し始めた。同社は7月、2022年のスマホ出荷予測を下方修正し、販売が落ち込むとの見通しを示した。クアルコムは先週、自動車向け半導体事業の売上高が26年9月期に40億ドル超、31年9月期は90億ドル超になるとの見通しを発表。21年11月時点の見通し(それぞれ35億ドル、80億ドル)から上方修正した。22年(9月25日終了)については、前年比33%増の13億ドルになると予想している。