アップルが今年の新製品発売で何かを証明したとすれば、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を買い求める顧客は実のところ、中に何が搭載されているのかに大きな関心を寄せているという点かもしれない。アップルは先週末で9月通期を締めくくった。新型iPhoneが発売されてちょうど約1週間たったタイミングだ。世界経済の減速に加え、重要市場である中国で新型コロナウイルス再流行に伴うロックダウン(都市封鎖)に見舞われたにもかかわらず、初期のデータからは、アップルが好調の波に乗ったまま1年を終えたことがうかがわれる。とりわけ「iPhone14 プロ」モデルへの需要はかなり旺盛なようで、顧客は商品が届くまで1カ月余りも待つ必要がある。米国では大型スクリーンを搭載した「iPhone14 プロマックス」の待ち時間が、iPhone13シリーズの同機種の前年同期と比べて推定9日間もが延びている。UBSのアナリスト、デービッド・ボグト氏はこう分析している。