ドイツのスポーツ用品大手アディダスの最高経営責任者(CEO)や幹部らは、ラッパーのカニエ・ウェスト氏(イェに改名)との関係を継続するリスクについてすでに4年前には協議していた。事情に詳しい関係者らやウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した資料によれば、関係がいつ問題化してもおかしくないとの懸念が以前から共有されていた。カスパー・ローステッドCEOや人事部トップを含む取締役会向けに行われた2018年のプレゼンでは、従業員らがウェスト氏と関わることのリスクに加え、「Yeezy」ブランドのクリエーターである同氏と距離を置く戦略についても細かく示された。その中にはラッパー兼デザイナーであるウェスト氏との関係を断ち切ることも含まれていたという。