米資産運用会社ブラックロックは投資家に、社債や住宅ローン担保証券(MBS)の保有を増やし、米国株や欧州株へのエクスポージャーを縮小するよう提言している。株式市場と少なくとも一部の債券市場との緊密な相関関係は今後1年の間に弱まると予測している。同社によると、昨年は債券が世界で約16%下落、株式は18%下落し、異例の同時安となった。ブラックロックのアナリストらは最近のリポートやポッドキャストで、高金利が続き、投資家が織り込んでいるより厳しい景気後退を引き起こす可能性を踏まえると、先進国市場の株価はまだ高過ぎると述べている。米国と欧州の国債は同様の理由で魅力に欠けるとした。最近の景気後退期では各中央銀行が利下げによって経済の痛みを和らげてきたが、今回はインフレとの闘いを優先し、利下げを避けるとの見立てだ。