世界金融危機の後、世界経済の構造転換を経てほぼ全ての資産クラスが上昇基調となった。それが昨年、投資ポートフォリオの戦略が逆転し、全面的な売りに見舞われた。2023年は15年ぶりに投資家が今後の世界について大胆な想定を求められている。S&P500種指数は2022年に年間で19%安となったが、年後半は方向感が定まらなかった。大半のアナリストはこの間に、インフレはピークに達した可能性が高いが、先進諸国は2023年前半に景気後退入りする――ただし緩やかに――との見方で一致した。これは明るいコンセンサスではないが、確かな投資戦略を提示する。景気悪化を目前にした中央銀行の方針転換が間近なら、債券購入が理にかなっている。大手証券会社の多くが、米10年債利回りは2023年末に現行水準の3.9%を下回っていると予想する。今年、米経済が徐々に回復すれば、株式をポートフォリオに加えてもよい。
今年の資産配分どうする、投資家の世界観が左右
大胆な仮説求められる2023年、世界経済は新レジームに突入したか
有料会員限定
あなたにおすすめ