顧客関係管理(CRM)サービス大手の米セールスフォースは、約2年前に企業向けコミュニケーションツールを手掛けるスラック・テクノロジーズを277億ドル(約3兆7000億円)で買収した当時、この組み合わせは「全てがデジタル化されどこにいても仕事ができる世界での、全ての人の働き方を転換させる」と述べていた。だがアナリストによると、企業のテクノロジー導入担当者はこれまでのところ、感銘を受けてはいない。  この買収は、新型コロナウイルス禍で企業がリモート勤務システムに移行する中、急成長する通信・協業ソフトウエア市場でシェアを獲得する狙いだった。