米議会は先週、共和党内部の勢力争いによって混乱に陥ったが、より重大なリスクが浮き彫りになった。この統制の取れない状況が年内ずっと政府の基本的な機能を脅かす可能性があることだ。ケビン・マッカーシー下院議員(共和、カリフォルニア州)は14回に及ぶ投票で少数の共和党保守強硬派に議長選出を阻まれた後、15回目にその座を勝ち取った。だが、通常は形式上の手続きである議長選で党内に造反議員が出たことは、この先何カ月にもわたり、歳出を巡る混乱が、僅差で分断された下院において続く可能性を予感させた。米政府を開き続けられるか、債務を返済できるかどうかがそこにかかっている。マッカーシー氏に立ちはだかった最初の敵の多くは、債務上限引き上げや、歳出削減で民主党と手を結ぶことに断固反対している。マッカーシー氏が強行するならば、彼らは退陣を求める可能性がある。
米議会は難局続きの予感、下院議長選で浮き彫り
マッカーシー氏の譲歩、今後の火種に
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