上海のアパートで息子と遊ぶクリス・ゾウさん上海のアパートで息子と遊ぶクリス・ゾウさん RAUL ARIANO FOR THE WALL STREET JOURNAL

 中国共産党は伝統的な家族の価値観と同党が呼ぶものを強調しているが、婚外子の出産について以前と比べて寛容な姿勢を見せるようになった。

 政府が出産を積極的に奨励し始めてからも、中国の出生数は減り続けている。こうした状況への1つの対応策として、中国各地の関係当局は、未婚の女性が子どもを持つことに対する障害を減らす取り組みを開始している。

 中国では長い間、シングルマザーであることは行政手続きを進める上で悪夢のようだった。未婚の女性が出産できないとする明確な国の規定はない。しかし、結婚証明書がなくても出産前ケアを受けたり、公立病院で出産するために届け出を行ったりするのが可能になったのはつい最近のことだ。シングルマザーが、産休の支援金や新生児向けの社会保障給付金を得るために国の健康保険を利用することは困難なままだ。