米国は、ロシア民間軍事会社ワグネル・グループのトップがアフリカのチャドで反政府勢力と政権不安定化や大統領暗殺を謀っているとの情報をつかみ、チャド当局に伝えた。米欧・アフリカの政府関係者の話で明らかになった。チャドは西側諸国と反テロリズムで協力関係にある。旧フランス植民地のチャドは広大な砂漠が広がる石油資源が豊富な国で、アフリカのサヘル地域の中央に位置する。ロシアはワグネル創設者エフゲニー・プリゴジン氏の協力を得て、チャドと西側諸国の長年にわたる経済・軍事・政治的なつながりに公然とくさびを打ち込もうと狙っている。米政府高官は「ロシアのオリガルヒ(新興財閥)エフゲニー・プリゴジンはチャド暫定政権の不安定化を積極的に画策しており、チャドの反政府勢力に対して実権掌握を謀るための物資や作戦の支援を申し出た。作戦にはマハマト・イドリス・デビ暫定大統領の暗殺も含まれる可能性がある」と述べた。
露ワグネルがチャドの不安定化狙う、米が情報共有
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