大手テクノロジー企業が人工知能(AI)への取り組みを急いでいる。他の分野にブレーキがかかることも覚悟の上だ。そんな業界の動向を改めて確認したのは意外な情報源だった。iPhone(アイフォーン)の無線周波数部品で知られる半導体メーカーのブロードコムは先週の四半期決算発表で、生成系AIのためにネットワーク増強を急ぐ顧客との取引が増加していることを明らかにした。生成系AIの人気に火を付けたのはチャットボット(自動応答システム)「チャットGPT」で、マイクロソフトはこれを自社の検索エンジン「Bing」に組み込み、グーグルに対抗しようとしている。これに対し、グーグルは自社の検索ツールに独自の生成系AI技術を搭載しようとしている。