アシスタント職減少 失われる幹部の象徴Photo:nicexray/gettyimages

 バレリー・バレンシフェンさん(38)は2019年にエグゼクティブアシスタントとして付いた元上司から初日に渡された指示書の中身を覚えている。そこには自分がこの上司だけをサポートするために採用されたと書かれていた。

 数年後、会社――ダラス地区のテクノロジー企業――から2人目の幹部を割り当てられ、今年1月には自分のポストが廃止された。バレンシフェンさんは先週、別の企業で幹部5人のエグゼクティブアシスタントとして働き始めた。

 エグゼクティブアシスタントのポストが減り続ける理由をバレンシフェンさんは理解している。ソフトウエアの登場で多くの事務作業が自動化され、在宅勤務とオフィス勤務が混在するハイブリッド勤務の時代になった今はオフィス管理の負荷は以前ほど大きくはない。

 しかしアシスタントを取り上げられても幹部のエゴが傷つかないというわけではない。