自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。

頭のいい人が「相手の目を見て話さない」理由Photo: Adobe Stock

アイコンタクトで「空気」を操る

よく「相手の目を見て話しなさい」と言われます。

相手の目を見ることで「自分の真剣さ」を証明することができるからです。

たとえば、悩み相談を受けたときに「大変だったね」と言いつつスマホを見ていたりすると「話、聞いてるの?」と怒られるのは当たり前ですよね。

話しやすい空気をつくる

ただし、ずっと相手の目を見ていればよいのかというと、そうではありません。

これもコントロールするべきです。

たとえば、「ミスをしてしまった」などネガティブな報告をしなければならないときに上司がずっと目を見てくると、部下としては怖くて喋りづらいですよね。

相手の目を見すぎることで余計な圧を与えてしまい、聞くべき情報が聞き出せなくなってしまいます。そんなときは、あえて目線を外すというコントロールが必要です。

私の場合、もし部下が悪い報告をしなければならないとしたら、パソコンの画面や資料に目を落としながら、相手の目を見ないまま聞くようにします。

そして向かい合ったときには、机から離れていつもより身体的にも相手と距離を取ります。

相手に圧をかけず、リラックスして話すことができるように、自分の真剣度が低いことを暗に伝えるわけです。

アイコンタクトは相手に情熱や集中力を伝えられる一方、プレッシャーにもなります。

相手をリラックスさせつつ、意識は外さないように、計画的に視線を合わせましょう。

相手の目を見たとき、目をそらさずに合わせてくれる人であれば、アイコンタクトが多くても大丈夫なタイプです。

ただ、目を見たときに少しそらす人や、無理をして目を合わせるような人に対しては目線を外したほうがいいでしょう。

できれば、目だけでなく体の向きも少し横にずらしてください。

姿勢を変えることで、目が合わない時間を自然と増やすことができます。

(黄皓著『超完璧な伝え方』から一部を抜粋・改変したものです)