デービッド・ペッカー氏は米国のタブロイド王として、かつてドナルド・トランプ氏のイメージを守るのに一役買った。だが今や、トランプ氏を脅かす存在となっている。検察によると、トランプ氏は2016年の米大統領選の選挙期間中、タブロイド紙「ナショナル・エンクワイアラー」の発行元であるアメリカン・メディア(AMI)の最高経営責任者(CEO)だったペッカー氏に協力を求めた。いずれ露見する可能性がある不倫スキャンダルから身を守るためだ。この連携は、相互利益のために便宜を図ることを特徴とする2人の長年の関係から生まれたものだった。だが、アメリカン・メディアのCEOを退いたペッカー氏は、ニューヨーク・マンハッタン地区の刑事裁判に臨む前大統領のトランプ氏に対し、不利な証言をする可能性がある。