フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、21世紀版のシャルル・ド・ゴールになることを夢見ており、彼の夢想の中には欧州が米国と距離を置くべきだとする考えも含まれている。しかし彼は先週末、中国共産党トップ・習近平国家主席と会談した後という最悪のタイミングでド・ゴール主義的なひらめきを示してしまった。マクロン氏は、米政治情報サイト「ポリティコ」の記者と仏ジャーナリスト2人とのインタビューの中で、「不可解なのは、パニック状態の中で、欧州は米国の単なる追随者だとわれわれ自身が信じてしまっていることだ」と語った。「欧州が答えるべき問いは、台湾をめぐる(危機的)状況を加速させることがわれわれの利益になるかであり、その答えはノーだ。さらに悪い事態とは、われわれ欧州市民がこの問題で米国の追随者となり、米国の計画と中国の過剰反応に対応しなければならないと考えることだ」と述べた。
【社説】対中抑止力を弱めるマクロン氏
台湾とウクライナの問題で大失態 欧州で米国の支援を損なうことに
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