中国政府による新規株式公開(IPO)制度改革後に初めて上場した企業が、10日の上場初日の取引で軒並み急伸した。アナリストは、改革により、中国の株式市場は国際的な水準に近づき、上場プロセスのスピードアップにつながると期待している。登録制となった新IPO制度の下、歯科医療サービスや商品取引会社などさまざまな分野の10銘柄がこの日上場した。深セン市場に上場した深セン中電港技術は初値が公開価格の3倍以上、口腔用品メーカーの重慶登康口腔護理用品と柏誠系統科技は2倍となった。他の7銘柄も50%余り値上がりした。新たなIPO制度では、上海証券取引所のハイテク企業向け市場「科創板」などで採用されている登録制が導入された。規制当局による新規上場への関与が少なくなるほか、業績見通しに関する要件などが引き下げられる。また、新制度では上場後の最初の5営業日は値幅制限がなく、取引についても投資家の自由度が高くなっている。