米アマゾン・ドット・コムはこれまで、買収規制当局に対してあえて危険を冒してきた。アイロボットを吸収する試みがそれを封じるとしたら、何とも皮肉なことだ。アマゾンにとって、ロボット掃除機「ルンバ」を手掛けるアイロボットを17億ドル(約2252億円)で買収する計画は、近年最大の案件というわけではない。アマゾンは昨年、米ハリウッドの老舗映画会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)を65億ドルで買収。今年初めには、プライマリーケア(1次診療)サービスを提供するワン・メディカルの親会社も39億ドルで買収している。これらの買収は、議会や規制当局が大手ハイテク企業への締め付けを強めていた時期に発表されたが、アマゾンはそれでも(少し我慢して)お役所仕事を切り抜けることに成功した。買収完了までにかかった期間は、MGMが10カ月近く、ワン・メディカルは7カ月だった。参考までに、アマゾンが2017年に発表した米食品スーパーのホールフーズ・マーケットの買収(137億ドル)は、3カ月足らずで完了した。
アマゾンのアイロボット買収、高まるハードル
ロボット掃除機「ルンバ」製造会社の買収計画、規制当局から厳しい目
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