第5世代移動通信システム(5G)の技術で通信は高速化し、機器の使い勝手は良くなった。一方で、世界を変える技術に近いものを期待した人々には失望をもたらした――。だが待ってほしい。通信会社はこう言っている。「次のアップグレード」は来るべき進歩への熱意を呼び起こすものである、と。すでに何度も耳にしてきた「次のアップグレード」が意味するものは、通信会社が「5G Advanced」あるいは「5.5G」と呼ぶもので、2025年頃までの提供開始が予想されている。消費者にとってみれば、このアップグレードによって世界の多くの地域が必要とする通信のさらなる高速化が実現するかもしれない。だが専門家や業界関係者によると、一般ユーザーにとってそれ以上の効果はあまり期待できない可能性がある。真の進歩とは最終的に、5Gの登場で当初約束されていたような自動運転車や自律型ドローン、オートメーション工場などで活用できる業務用アプリの多くを開発できるようになることだ。
5Gスマホでは不十分? では5.5Gはどうか
通信会社は次のアップグレードを強調するも、日常生活にほぼ変化なし
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