投資家は来週の連邦公開市場委員会(FOMC)後に、連邦準備制度理事会(FRB)から「5月が最後の利上げ」とのメッセージが発せられると望んでいる。だが、直近の経済指標を踏まえれば、FRBが期待に応えることは無理だろう。米労働省が28日発表した1-3月期(第1四半期)の雇用コスト指数(季節調整済み)は前期比1.2%の上昇となり、伸びはウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト予想の1%を上回った。前年同期比では4.8%の上昇で、昨年第4四半期の5.1%からそう遠くない水準だ。また2%のインフレ目標とFRBが整合すると考える水準をはるかに上回っている。米商務省が同日発表した3月の個人消費・支出統計では、個人消費支出(PCE)価格指数が前月比0.1%上昇となった。しかし、基調インフレのすう勢をより正確に反映するとされるコア指数(変動の大きい食品・エネルギー除く)は0.3%上昇した。前年比では4.6%の上昇だ。