医師が患者に行う助言の一つ一つは、豊富な知識に裏付けされている。だが、米国は間もなく、異なる相手から助言を受けるようになるかもしれない。人工知能(AI)だ。カリフォルニア州やウィスコンシン州では目下、米新興オープンAIが開発した生成AI「GPT」が患者のメッセージに目を通し、医師に代わって返信の下書きを書くという試みが進められている。これは医療システム3カ所で行われている試験プログラムの一環で、医療スタッフが患者からのネット経由の問い合わせに応じる時間を減らせるか見極めることが狙いだ。UCサンディエゴ・ヘルスとUWヘルスは4月からAIツールの使用を開始。スタンフォード・ヘルス・ケアでも近日中に試験運用に加わる見通しだ。3カ所あわせて、二十数人のスタッフが今回、検証を進めている。