誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />幸せなときも辛いときも…心がスッと軽くなる「法則」とは?Photo: Adobe Stock

幸せの代償

人生において良いことと悪いことは、同じ分だけ起こるように思います。最近、そのことを身にしみて感じているんです。

近ごろ仕事もプライベートも順調すぎて、幸せの最中にあるという実感があります。

自分にとって心地よい生き方ができるように、いろいろな面で改善してきたことが実を結んだのですが、幸せの代償みたいなことを感じ始めているんです。

辛く苦しいからこそ

自分自身に辛いこと苦しいことがあるからこそ、わが身を持って生んできたツイートの言葉が、このところ浮かんでこなくなったんです。幸せに比例するかのようにクリエイティビティが失われてきた感覚です。

自分が当事者として辛さや苦しさを味わうからこそ、その解決方法が考えられます。それがツイートの源泉になっていたのですが、どうやら最近幸せすぎて、源泉が枯渇してきたんですね……。

幸せというぬるま湯に浸かってると、ストレス耐性が低下してくる感覚もあります。ちょっと冷たい水とか、ちょっと熱い湯に浸かるだけで、もう耐えられなくなるような感じなのです。

苦しいことは向こうからやってくる

良いことがあれば、その分、悪いこともある。だから、幸せな分、クリエイティビティが失われた面は、あえて受け入れようと割り切ることにしました。

なぜなら、いずれまた辛いこと、悩まざるを得ないことが、向こうからやってくると思うからです。そのときに悩み、苦しめばいいから、いまは幸せに浸ろうと思ったのです。

苦しいことは自分で用意しなくても、いずれやってきます。それまでの間は幸せに浸って、その分失われることは、あえて受け入れる。それでいいんです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。