イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は自ら掲げている司法制度改革案について、最高裁判所の判決を覆す権限を立法府に与える条項を削除することを明らかにした。同条項は同案の中でも最も物議を醸していた。ネタニヤフ氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、「その条項は削除された」と発言。ネタニヤフ氏が当初示した改革案は、今年初めに国内をまひさせるほど大規模な騒乱を引き起こしていた。改革案は政府に巨大な権力を付与し、市民の自由が後退することにつながるとして、イスラエルの世俗主義者やリベラル層の多くが反対していた。ネタニヤフ氏は同インタビューで、米政府やウクライナ政府当局者から欧米とともにウクライナを支えるよう求められたが、これを拒否したことについても言及し、「ウクライナを支援する欧米各国にはない懸念を、われわれは抱えている」と述べた。また、イスラエルがシリアでの「行動の自由」を確保することが必要だと続けた。