【名医が教える】ケトン食療法は、どれくらい続けると効果があるのか？

「1日3食では、どうしても糖質オーバーになる」「やせるためには糖質制限が必要」…。しかし、本当にそうなのか？ 自己流の糖質制限でかえって健康を害する人が増えている。若くて健康体の人であれば、糖質を気にしすぎる必要はない。むしろ健康のためには適度な脂肪が必要であるなど、健康の新常識を提案する『ケトン食の名医が教える　糖質制限はやらなくていい』（萩原圭祐著、ダイヤモンド社）。同書から一部抜粋・加筆してお届けする本連載では、病気にならない、老けない、寿命を延ばす食事や生活習慣などについて、「ケトン食療法」の名医がわかりやすく解説する。

ケトン食は、1年継続することを目標に

　がんケトン食療法でよく聞かれる質問ですが、「どれくらいこの食事療法を続けたらいいのですか？」というものです。

　甘いものが食べられなくて、いろいろつらくなったり、しんどくなったりすると思いますが、最近の私の研究室の解析結果でわかってきたことは、「できれば1年間は続けてほしい」ということです。

　では、そのあとは、どうすればいいのか？

　がんの種類によっては、しっかり継続したほうがいいと思います。しかし、必ずしも、そうではない場合もあります。

　それは、すでにお話ししたがんケトン食ABCスコアが示すように、

　・栄養状態が良くなり
　・炎症がおさまって
　・糖質の利用が安定するようになれば

　いったん中止を検討してもいいかもしれません。

　まとめると、がんなどに罹患して、命が脅かされる状況であれば、私の開発したがんケトン食療法を、少なくとも1年間は実践してほしいということです。

　そして、健康を実感できるようになれば、後ほど説明するケトン体の働きが誘導されやすい食習慣や運動習慣を実践していけば、十分に健康状態を維持していけると思います。

　ダイエット効果やアンチエイジング効果も期待でき、健康な状態を体の中につくりあげられるのです。

（※本稿は『ケトン食の名医が教える　糖質制限はやらなくていい』の一部を抜粋・編集したものです）