健康につながる食材ということで挙げられる玄米。「玄米は体にいい」とはいうものの、炊くのが大変、食べにくい……などのイメージを持つ人も多いのでは。しかし最近では、白米と同じように炊けるものや、食感が柔らかくて食べやすいものなども出てきています。今回は、玄米についての基礎知識に加えて、発芽玄米、ロウカット玄米、寝かせ玄米など、最近見かけるようになったさまざまな「玄米」の違いや特徴を解説します。(管理栄養士 岡田明子)
なぜ今、改めて玄米食に注目が集まっているのか?
玄米は、稲からもみがらだけを取り除いた状態のお米、つまり精米されていない状態のお米のことです。白米では精製されて取り除かれてしまう、ぬかや胚芽をそのまま残したものになります。そのため玄米を食べると、ぬかや胚芽に含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維が摂取できるため、健康につながる食材ということで注目されています。
白米と玄米の栄養価を比べてみると、エネルギーの違いはそれほどありませんが、食物繊維、カリウム、マグネシウム、鉄、ビタミンB1、ビタミンB6、ナイアシンの含有量は大きな差があり、玄米の方が白米に比べて栄養価が高いことが分かります。